さとちん

家事は女性だけの問題じゃない!『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』

どうして女性ばかり苦しい思いをしなければならないのか。

主婦としての働き方といまもなおできるの?という疑問から、女性の働き方は日本でたくさんの制限を受けているという印象を持った。

「家事」は たしかに大変だけれども、女性だけの問題じゃない。

 

 

家事は普通、気楽で苦しいものではない

日本人は、きちんと家事をこなすこと、きめ細かい子育てをすることを理想化している。しかし、共働きをしないとできない時代となり、葛藤も生まれている。

 

手作り料理の「よい母、よい家庭」の風潮は、海外では当たり前ではない。

家事のしすぎで、日本人は苦しまされている。本書は、”気楽で苦しくない家事”を提案する。

 

家事への見えない圧力

文部科学省に至っては、朝ご飯を食べている子どもは成績がよいといったデータまで提示している。

 朝ごはんを食べることを働きかけるのが問題なのではない。「手作りのちゃんとした朝ご飯」こそが朝ご飯、それが正しい・・・という価値観がどうなのだろう、と思うのだ。

出典:「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす 第1部 完璧家事亡国論

朝ご飯は、卵焼きとみそ汁、ご飯におかず。ちゃんとした朝ご飯を作ることが理想の主婦で、理想的な朝ご飯。

確かに、朝ご飯を食べることで、午前中にしっかりと働ける。

 

ちゃんとした朝ご飯をつくる理想と現実は違う。

洗濯物や着替えやお弁当の準備、皿洗い、幼稚園の送り迎え、ゴミ出しなど、朝にやることが山ほどある。

忙しい朝にちゃんとしたご飯をつくることは簡単なことじゃない。

 

「早寝、早起き、朝ご飯」運動の朝ご飯はきちんと手作りじゃないといけないのか。

5分でできるような簡単飯でも、朝ご飯は事足りる。

きちんとした朝ご飯を作れない家庭はダメな家庭ではない。

見えない圧力が家事の負担を大きくしているのだ。

  

質素倹約は善で、華美は悪なの?

日本では節約できている家庭は、良い風潮にある。

お金の管理はしっかりできているけれど、華美・贅沢はいけないモノなのか。

 華美も贅沢も質素も一つのライフスタイルだ、ととらえられる下地の上であれば、断捨離の実践者が偉くて、それができない自分は恥ずかしいなどという発想は出てこない、断捨離がいいという価値観もあれば、物がたくさんあってもいいではないか

出典:「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす 第2部 「片付けすぎ」が家族を壊す

著者は、華美も贅沢も質素も一つのライフスタイルだという。

断捨離をして、質素な生活を体現している人が偉いわけでもない。贅沢な食事をして華々しい生活をしていようとも関係ない。

 

「質素は善で、華美は悪」という一方的な価値観が日本では深く浸透している。

モノが多い人でも、物がない方がいいというどちらの価値観も許容されていいはず。

日本と海外のミニマリズムの考え方は異なることが本書でも語られている。

 

そろそろ家事の幻想に気づきましょう

 そろそろ、女は家事ができて当たり前という呪縛から、男も女も離れてもいいのではないだろうか、女が家事ができないことは恥ずかしいことでもなんでもない。

出典:「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす (光文社新書) あとがき

日本では、きちんとした朝ご飯を作れる女性、子供の面倒をみるのが女性の責任だという価値観はいまでも残っている。

そろそろ家事の幻想に気づいてもいい。

 

家事を女性ばかり意識させる社会はおかしい。

世界を見てみれば、日本は男女の差で遅れている制度や雰囲気がありすぎる。

そろそろ一昔前の考え方を刷新しよう。

 

本書では、どうして家事のしすぎが起こるかという問いに「きちんと家事をしないといけないと思っているから」と答える。

きちんとすることが良しとされない日本で、真剣に家事をしなくてもいいんだと思える人が増えたらいいと述べている。

 

どこか懐かしい適当なおばあちゃんの家事のように捉えれば、もっと気楽に過ごせるようになるはずだ。

 

さとちん